『ランで旅する。』

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そろそろ会社を辞めようかな 山口揚平氏著

そろそろ会社を辞めようかな 山口揚平氏著

だいぶ前に読んだ本であるが、独立するにあたり読むべき本だと感じたので書評をまとめたいと思う。
起業する前の心構え的なものを説いている本はけっこう存在するが、その中でもこの本は利益をどう確定して行くか?どのように収益を得るかという点を詳しく説明してくれている。

実際に好きなことで食べて行こうと意気込んでも、信用もない状況でのスタートしっかりと収益をどこにもっていくかを意識することが重要なことだと気づかされる。
山口揚平氏著 『そろそろ会社を辞めようかなと思っている人に”一人でも食べていける知識”をシェアしようではないか』

提供できる価値と収入のシステムは別で考える。

フリーカメラマンを例に挙げられていたが良い写真を撮れる技術があるフリーカメラマン。探せばそれなりにいる。その中でいかに収益をコンスタントにあげていくかを考えることが重要。ここでの例は観光地で自分のカメラで写真を撮ってあげて、名刺を渡す。その名刺にウェブサイトのURLを載せておいて、そこで写真を販売するというもの。

その場で払わなくて良いし、思い出にひたりながら写真を見ることで購入しやすくなるなどが考えられる。この仕組みがあればとにかく声をかけて写真を撮れば収入のチャンスが増えるということになる。ここが考えられるか否かでビジネスのスピード感が全く異なってくる。

食うためのプロフィットモデル

いくつか例が挙げられていた中でも気になったものを挙げると

客が来なくても儲かる花屋

小さな敷地の客が来ない花屋が儲かっている話し。ここは近くのビル内にある会社と契約をしていて定期的に花を取り替える契約を結んでいるために定期的な収入を得る仕組みを獲得している。

原価割っても成り立つ弁当屋

食材を無償提供してもらい、その食材で弁当を作り、そのうちの7割は供給元に弁当して渡し、残った3割分を弁当として販売する。この形だと原価がタダとなり、200円というあり得ない弁当価格が成立する。。。

トリンプの下着販売サイト 買うのは男性?

トリンプの下着の販売サイトには”おねだり”する機能が備わっていて、女性が買いたい下着を見つけてその機能を利用すると彼氏や夫におねだりメールが届くという仕組み。それで彼や夫がプレゼントする。受け手と払い手が異なるという非常に購入抵抗が少なくなる仕組み。

利用しなくても収入になる仕組み

ベネッセと塾の違いを例として挙げている。ベネッセは前払いでお金を受け取り、通信教材を送り続けているだけでサービスが続いていることになるのに対して、塾は生徒が通わなくなったらそこで辞めてしまうので収入が途絶えてしまう。この場合は月会費にして利用しようがしまいが引き落とされる仕組みにすることが最大のポイント。

プロフィットパターンを複数組み合わすことで稼ぐの土台が強くなる

顧客

花屋がひとつ例であるが、個人よりも法人。法人よりもお上(役所など)でより安定した収入が得られる。

商品

自分が持っている商品そのものを売るだけではなく、その周辺商品や共感を売ることで幅が広がる。ディズニーランドは入園料よりも飲食、物販の販売額の方が大きい。

収益を得るポイント

その都度買ってもらうスポット型は1回の購入のために努力するがその1回で商売が終わる。スポット型だけでなく、先ほどのベネッセのように契約をして月額で定期的な収入となるストック型を考えることでより収益が安定する。

支払い方法

”お客の懐が痛まない支払い方法”が望ましい。トリンプの”おねだり”の仕組みはまさに買いたい本人の懐が痛まずにかつ購入する男性はプレゼントでき、良い気分になれるという本人は全く懐が痛みない素晴らしい仕組み。他にも現金払いではなく、自動引落しにするなどで痛みを忘れさせてしまうことを考えることで収入が安定する。

販売する資源

自分がストックしている知識、スキルを販売することは仕入がかからない。また、遊休資産を販売する。軒先.comなどはまさにこの世の中にある遊休資産を提供しているビジネスモデルです。遊んでしまってる駐車場や駐輪スペースや閉店後の店前などを貸し出すサービス。

まとめ

見ていただいた通り、どんな技術を提供するかという視点ではなく、どのような収益ポイントにするかというキャッシュをしっかりと得て行くという視点で書かれている。私もいくつかビジネスを立ち上げているがこの本に書かれていることに共感できることが多い。法人特に大きな法人と契約することやどのポイントでキャッシュを得るかという考え方をすることで商売の幅が広がる。

とある商品を販売しているが、この販売ルートでは利益が少なくも購入してもらうことで次の売上につながる。この次の部分で利益が取れればOKと考えられれば、最初の販売ルートは極端な話し、利益無しでもいいのである。このような形で収益ポイントをどこにおいて行くかということを独立を考えている方はしっかりと考えることが重要である。

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ざか

ブログ運営者の石坂晏敬(ざか)です。 ウルトラトレイルノマドランナー、多拠点居住研究家、山手線一周ランニング倶楽部主宰、ブロガー、投資家 2008年からのトレイルランニングの世界に魅了されて、数々の大会に参戦。2010年のハセツネを完走し、2012年から始まったUTMF(Ultra Trail Mt. Fuji)100マイルレースに参加し始めて第1第2大会を完走し、その流れでフランスシャモニーで開催されるUTMB(Ultra Trail MontBlanc)というヨーロッパ1高い山モンブランの周りの山をフランス、スイス、イタリアの三国にまたがって100マイルレースも完走を果たす。 この経験が後押しして”世界中特にヨーロッパをランで旅したい”という思いが強くなり、それを実現すべく2014年にサラリーマンを辞めて、ノマドワーカーとしてしっかりと稼ぎを得ながら、ノマドランナーとして世界中を『ランで旅する。』に向けて活動中である。詳細のプロフィールはコチラhttp://nomadrunner.com/profile
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